はりきゅう治療の不思議
2020/05/14
新型コロナウイルスで自粛が続きストレスが溜まっている方やテレワークで体を動かす機会が減って、腰痛や首肩のコリで悩んでいる方いませんか?
先日、NHKで「東洋医学の神秘」として、「はり(鍼)」と「おきゅう(灸)」治療の特集が放送されていたので、その内容を何回かに分けてお話します。
新型コロナウイルスによる影響に限らず、ストレスが溜まってくると視床下部に存在する「オレキシン」という、「起きている状態を保ち、覚醒状態を維持する脳内の物質」が活性化されます。つまり常に体を動かしているような状態になるんです。これでは眠れなくなるし、ずっと動いてるような状態でいれば体が疲れてしまうというものです。
昭和大学医学部の砂川正隆教授がマウスに意図的にストレスを加える実験を行い、何もしていないマウスと頭にある百会というツボに鍼をしたマウスを比べ、結果、鍼をしたマウスではオレキシン濃度が低下していました。
これにより、百会に鍼治療を行うとストレスの緩和に働くことが分かりました。
ストレスは腰痛や首肩コリ、自分や他の人にイライラするなど様々な症状を起こします。
これらの症状もストレスを軽減するだけでも楽になることもあります。
テレワークなどで長時間同じ姿勢をしていると、筋肉が動かず血の巡りが悪くて痛みを生じている場合は、そこに血流を促したりすることで治療をします。(誘導作用)
※ぎっくり腰などで炎症が起きている場合は逆に健康な場所に促すこともあります。
また、アスリートの方であれば、強張った筋肉に鍼をすることで筋肉を緩めることもできます。
今回は鍼についての内容をお伝えしましたが、次回はお灸についてお伝えしたいと思います。
最後に今回ご紹介した「百会」というツボの取り方と刺激の仕方を(^^)
「百会」とは頭の頂点あたりにあるツボで、左右の耳の一番とがっている所を結び、鼻の一番高いところから真っ直ぐ伸ばした線の交わるところで、その周辺の押して気持ちの良い場所を1回3~5秒ほど、5回を目安に押してあげてください。
まだまだ先が見えず不安が消えることはありませんが、少しでも皆様のお役に立てればと思っております。